協会けんぽの健康保険の保険料率が、平成22年度から大幅に引き上がる。
健康保険料率については、従来、全国一律(8.20%)となっていたが、平成18年に健康保険法が改正され、昨年9月分から都道府県ごとの保険料率に移行している。
全国一律の保険料率のもとでは、疾病の予防など地域の取り組みによって医療費負担が低くなっても、その地域の保険料率に反映されないという問題点が指摘されていたことが、都道府県単位への見直しの背景にある。
保険料率は、地域間の医療費や所得水準の違いがそのまま反映されるのではなく、相互扶助や連帯の観点から、年齢構成の違いに伴う医療費の差や所得水準の違いは都道府県間で相互に調整した上で、各都道府県が設定することになった。
また、円滑な移行を図るため、平成25年9月までは都道府県間の保険料率の差を小さくした上で保険料率を設定することや、平成21年度は実際の保険料率と全国平均の保険料率との差を10分の1に調整するなど、激変緩和措置が採られている。
近年、高齢化による医療費の伸びが、保険料収入の基礎となる賃金の伸びを上回っており、その収支差は拡大し続けていたが、保険料の引き上げを行わないよう、平成18年度には5,000億円あった積立金(準備金)を取り崩しながら制度が運営されてきた。
しかし、不況の影響による賃金の下落に伴い保険料収入は大きく落ち込む一方、新型インフルエンザの流行により医療費の支出が増えるなどで、平成21年度末には単年度収支で6,000億円の赤字に、積立金残高も4,500億円もの赤字に膨らむ見通しとなっていた。
このため平成22年度からの保険料率は、全国平均では現在の8.20%から1.14%引き上げ9.34%(労使)へ大幅に引き上げざるを得なくなった。また、40歳から64歳の介護保険の第2号被保険者が負担する介護保険料率も、現在の1.19%から1.50%へ引き上げとなる。
月収(税引き前)40万円、保険料率は全国平均を例に、本人負担分の保険料の増加額を計算してみると、月額にして約2,300円の増加となる。40歳から64歳ではさらに介護保険料の約620円が加わる。
変更後の健康保険料率と介護保険料率の適用は、一般の被保険者は3月分(4月納付分)で、任意継続被保険者は4月分からとなる。 |