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  10月から求職者支援制度スタート  

 
 厳しい雇用情勢が続いている中、企業による雇用の調整や倒産などによって職を失い、再就職が決まらないまま雇用保険の給付が終了となったり、雇用保険に加入していないなどで、効果的な求職活動が困難となっているとの指摘があった。
 そこで、雇用保険を受給できない求職者の就職を支援するため、平成21年7月から時限措置として無料の職業訓練と生活支援給付を行う、「緊急人材育成支援事業」が実施されてきた。
 平成23年10月からは特定求職者※を対象に、無料の職業訓練の実施、訓練中の給付金の支給、ハローワークでの職業相談の実施などを柱とした「求職者支援制度」が、恒久的な措置としてスタートした。
 求職者支援制度では、「求職者支援訓練」と「公共職業訓練」が無料で受講できる。「求職者支援訓練」は新たに創設された訓練で、厚生労働省の認定を受けた民間訓練機関が実施機関となって、就職に必要な基礎的な内容から、就職に役立つ実践的な技能や知識を身につけるためのさまざまなカリキュラムが用意されている。
 訓練期間は3ヵ月から6ヵ月で、多くの職種に共通する基本的能力を習得する基本コースと、特定の職種の実践的能力を習得する実践コースが用意されている。
 「公共職業訓練」は、国や都道府県が設置する職業訓練校や専修学校などの民間教育訓練機関が実施機関となって、ある職業に必要なより専門的な知識や技能を習得するための訓練。
 また、生活の心配をせず安心して訓練が受けられるよう、収入の基準などで一定の要件を満たす求職者には、月額10万円の「教育訓練受講給付金」と通所手当が支給される。原則として最長1年間で訓練の受講期間中に支払われる。
 給付金を希望する場合は、職業訓練の申込みを行う際に、併せて給付金の事前審査を申請する。申請の際、本人確認書類のほかに、住民票、本人や世帯の収入証明、世帯の金融資産の証明書類などが必要になる。
 求職者支援制度の利用手続きは、ハローワークでの職業相談を経て訓練コースを選定するなど、以下のような流れとなっている。
@ハローワークに求職の申込みを行う
Aハローワークで職業相談を受け、適切な訓練コースを選択する
B住所を管轄するハローワークで受講の申込み手続きを行う
Cハローワークの確認を受けた受講申込書を訓練実施機関に提出する
D訓練実施機関による選考(面接・筆記など)を受ける
E合格通知が届いたら、ハローワークで就職支援計画を作成してもらう
F訓練期間中から訓練終了後も、ハローワークで定期的な職業相談を受ける
 求職者支援制度は、真剣に職業訓練を受けて早期に就職を実現する人を支援することを目的としている。やむを得ない理由がある場合を除き、一度でも訓練を欠席したり、ハローワークに来所しない場合などは、給付金が不支給となったり、給付金の返還を求められることもある。
※特定求職者
 雇用保険に加入できなかった人/再就職できないまま雇用保険の給付が終了した人/雇用保険の加入期間が少なく雇用保険の給付が受けられない人/自営廃業者/学卒未就職者 など