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  電子版ねんきん定期便  

 
 日本年金機構は今年4月2日から、「電子版ねんきん定期便」をスタートさせた。
 これまで、約6,600万人のすべての国民年金と厚生年金保険の被保険者を対象に、毎年誕生月に封書で郵送されていたねんきん定期便が、日本年金機構のインターネットサービス「ねんきんネット」で確認できるようになった。
 日本年金機構は、「電子版ねんきん定期便」のメリットとして次の5点をあげている。
@年金記録を24時間いつでも確認できる。
A年金記録が毎月更新される(文書の場合は年1回のみ)。
Bこれまで加入していたすべての期間の年金記録が確認できる(文書の場合は、35歳・45歳・58歳の節目の年齢以外は直近1年間記録のみ)。
C確認した記録の内容を残しておきたい場合は、いつでもPDFをダウンロードして保存できる。
D日本年金機構としては郵送費がコストダウンとなることや、紙の使用を減らすことにより地球環境への配慮につながる。
 「電子版ねんきん定期便」を利用したい場合、最初にねんきんネットへの登録が必要になる。日本年金機構のホームページにアクセスして、画面右側の「ねんきんネット」、「新規ご利用登録」の順にボタンをクリックする。
 次に「ねんきんネット(申請用トップページ)」が表示されたら、アクセスキーの有無に応じて「ご利用登録」のボタンをクリックする。
 登録の際、平成23年度と平成24年度に郵送されたねんきん定期便に記載されている17ケタの数字からなる「アクセスキー」を入力すると、即座にユーザIDが発行され、ねんきんネットのサービスが利用できるようになる。
 アクセスキーがあれば、携帯電話からインターネットを利用して、日本年金機構のホームページからユーザIDの申込みができる。
 アクセスキーを持っていない場合は、基礎年金番号や氏名を入力して登録すると、5日程度でユーザIDが日本年金機構から郵送されてくる。
 ユーザIDを用いて初めてねんきんネットにログインすると「メールアドレスの登録/ねんきん定期便の郵送意向登録」の画面が表示され、今後も文書のねんきん定期便の郵送を希望するか、郵送に代えて「電子版ねんきん定期便」を希望するかを選択する。
 郵送を希望しても、その後電子版に変更することも可能である。郵送を希望しない場合でも、35歳、45歳、58歳の節目年齢には、文書のねんきん定期便が封書で郵送される。
 なお、日本年金機構は平成24年6月から、年金受給者に対して「年金振込通知書」の内容をねんきんネットで確認できるサービスを開始する予定としている。
 また、現在ねんきんネットでは、年金を繰り上げたり繰り下げて受けたケースや、働きながら年金を受けたケースなど、ライフプランに合わせたより具体的な年金額の試算ができるようになっている。
 平成24年10月からは、国民年金の保険料を10年間遡って納めることが可能になるが、納付した場合に増える年金額が試算できるようになる。
 さらに平成25年1月からは、持ち主が不明となっているいわゆる宙に浮いた記録を、氏名と生年月日などで検索できるようになる。